アーム
未来のことなど、誰にもわからない。
だが「わからない」ということは、ビジョンを描くことから逃げることにもなる。
やりたい仕事ができるか、なりたい人間になれるか、そんなことは後になってみないとわからないけれど、「将来どうしたいの」と聞かれて「わからない」と答えると、ちゃんと自分の考えを持っていないのかなと思われちまう。
だから人間はとりあえずの目標を掲げる。
就職に限った話ではない。
例えばライブにお客さんを100人呼ぼうというのだって、実際何人呼べるかわからないけれど、目標をさだめて、ある程度の未来像を描こうとしているのだ。
僕はあなたと一緒にいたい。
自分にとってどの道が幸せなのか、それは確かに歩んでみないとわからない。
だから今は、目に見える幸せを目指したい。
明日僕があなたと別れて、別の女性と恋をしたら、もしかしたらそっちの方が僕にとって幸せになるかもしれない。
でも僕はそんな目に見えない可能性を信じることができない。
だから僕は、あなたと一緒にいることが僕にとって一番幸せな姿だといいな、と今の時点で思う。
あなたの歴史の中に「大学時代に付き合っていた人」のうちの一人として僕の名が刻まれる様子を今から想像するととても怖い。
同じように僕の歴史の中に「大学でできた初めての彼女」としてあなたの名が刻まれる様子を想像するのも、自分でも恐ろしいと思う。
そういうことを想像しても、今のあなたなら結構ドライでいられるのかもなと思うと、それもまた恐ろしい。
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